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【獣医師監修】愛犬にささみはOK?おすすめの与え方や注意点を解説

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【獣医師監修】愛犬にささみはOK?おすすめの与え方や注意点を解説
低カロリーで高たんぱく、人間のダイエット食としても人気の鶏ささみ。栄養バランスが良いささみをワンちゃんに与えたいという飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ここでは、ワンちゃんにささみを与える際の注意点やメリットのほか、ささみを使ったオススメレシピについてします。(最終更新日2024年3月29日)

目次

監修

ますだ動物クリニック院長 増田国充先生
ますだ動物クリニック
静岡県島田市向谷3-918-9

北里大学獣医学部獣医学科卒業。専門学校ルネサンス・ペット・アカデミー非常勤講師、日本ペットマッサージ協会とペット薬膳国際協会の講師を務める。東日本大震災における被災動物レスキュー活動などにも参加。一般的な西洋医療のほか、鍼灸治療や漢方、ペットマッサージなどを通して動物の健康に取り組む。

ワンちゃんにささみを与えるのはOK?

ささみは鶏胸肉の一部であり、高たんぱく低脂肪でカロリーが低く、人間のダイエットにも人気の食材です。
ささみにはワンちゃんに危険な成分は含まれていないため、与え方や分量を守ることで安心して与えることができます。
また、ワンちゃんにとっても大切な栄養素であるたんぱく質を多く含むささみは、毎日の食事やおやつに取り入れてあげたい食材の1つです。

ワンちゃんにささみを与えるメリット

良質なたんぱく質を摂取できる

ささみには、ほかの肉類よりも良質なたんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は人間と同様、ワンちゃんにとっても体を作り、調子を整えるために重要な栄養素です。特に筋肉を作ったり維持したりするときに必要な成分で、不足すると免疫力の低下や皮膚疾患、下痢などを引き起こす原因にもなりかねません。筋肉量の維持、被毛をきれいに保つなど、ワンちゃんの体の調子を整えるために、ささみは優秀な食材といえるでしょう。

 

低カロリーなので、体重が気になるワンちゃんにもオススメ

ささみは100gあたりのカロリーは約98kcal、脂質は約0.8gと、ほかの肉類と比較しても低カロリー・低脂質な食材です。また、脂質や糖質の代謝を促してくれるビタミンの一種ナイアシンが多く含まれているため、肥満気味で体重が気になるワンちゃんに特にオススメの食材です。

 

疲労回復につながる

ささみには、筋肉回復に効果のあるアミノ酸や、エネルギー代謝を高めるビタミンB群が多く含まれています。そのため、ワンちゃんにささみを与えることで、疲労回復効果が期待できるでしょう。

 

抗酸化作用があり、健康を維持してくれる

ささみには、抗酸化作用を持つセレンと呼ばれるミネラルが鶏肉のほかの部位よりも多く含まれています。セレンは、かつお節やマグロの赤身などにも多く含まれるミネラルで、高い抗酸化作用のほか、免疫システムを強くする役割があります。そのため、ささみは体の健康を維持してくれる効果が期待できる食材であるといえます。

ワンちゃんにささみを与えるときの注意点

絶対に生で与えない

ささみは、絶対に生で与えてはいけません。必ず肉の中心が白く変わるまで、しっかりと火を通してから与えてください。
鶏の消化管には、カンピロバクター属菌という菌が生息しており、ワンちゃんに生のまま与えてしまうと食中毒を起こし、下痢や嘔吐、腹痛などの症状を引き起こすリスクがあります。カンピロバクター菌は、65℃で数分間加熱することによりほぼ死滅しますので、しっかりと加熱することが大切です。
また、生の鶏肉をさわった手や箸などで、ほかの食品にふれないようにしましょう。

 

塩や香辛料などは使用しない

ワンちゃんに与える食べ物には、塩や香辛料などを使用してはいけません。塩を加えてしまうと塩分過多となり、病気のリスクを高めてしまいます。また、調味料や香辛料には、ワンちゃんにとっては危険なたまねぎやナツメグなどの成分が含まれているものもあります。人間の食事を作るときの癖で、うっかり調味料を加えてしまわないように気をつけてください。ワンちゃんは人間とは違い、味付けがなくても問題ありません。

 

リンのとりすぎに注意する

ささみは骨を作るのに欠かせない栄養素であるリンも豊富に含まれています。しかし、摂りすぎるとワンちゃんの腎臓に負担がかかり、場合によっては尿毒症や脱水症状を引き起こすことがあります。その他にも、リンの摂りすぎでカルシウムの吸収を阻害し、健康な骨を保てなくなることがあります。

成犬の場合、体重1kgあたり75mgのリンが適切な摂取量とされています。また、ささみ1本あたりに含まれるリンは約103mgです。そのため、体重10kgのワンちゃんの場合1日あたりのリンの推奨量は750mgとなるため、リンの摂取量で考えた際の1日あたりのささみの量は7.5本以下にする必要があります。

 

鶏肉アレルギーを持っていないかをよく確認する

鶏肉に対するアレルギーを持っているワンちゃんもいます。そのため、初めてささみを与えるときにはワンちゃんの様子をよく見ておきましょう。最初は少量ずつ与え、その都度アレルギー症状が出ていないか観察します。万が一、下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどのアレルギー症状が出た場合は、すぐに動物病院で診てもらってください。

 

栄養バランスが崩れてしまわないよう、あくまで適量を与える

あくまでも、ささみはおやつや補助食品です。健康に良いからと与えすぎないようにしましょう。栄養バランスが崩れてしまわないよう、主食のフードやほかの食品とのバランスをとり、適切な分量を与えてあげてください。

ささみを与える際の適量は?

普段からワンちゃんには総合栄養食のフードを与えている方がほとんどだと思います。
そのため、フードのみで基本的な栄養素は十分とれているはずです。ワンちゃんにささみを与える際はあくまでもおやつや補助食品として、1日のカロリー量などを考えたうえで与えるよにしましょう。
ワンちゃんの体調や体重、年齢、運動量により、食事の量やささみを与えても良い量は異なってきます。下記表を参考にしつつ、ワンちゃんのコンディションをよく見て調整してあげてください。

■犬にささみを与える際の適量

ささみのオススメの与え方

蒸してあげるか、ジャーキーにして与えるのがオススメ

ささみを蒸したりジャーキーにしたりしてあげるのが、1番一般的でオススメな与え方です。
蒸したささみやささみジャーキーは市販のおやつでも多くあるので、まずはそちらを試してみるのも良いかもしれません。
本記事の後半にて、ささみジャーキーや蒸したささみを使ったスープのレシピを紹介していますので、ぜひご参考にしてみてください。

 

シニア犬や子犬にささみを与える場合は、ペースト状にして与える

ささみを茹でて、茹で汁ごとミキサーにかけてペースト状にします。噛む力が衰えたシニア犬や消化不良を起こしやすい子犬でも食べられる与え方です。

最初は様子を見ながら少量ずつ与える

最初にささみを与える時は、様子を見ながら少量ずつ与えましょう。特に子犬は、消化器官も弱く、たくさん食べることに慣れてはいないため、消化不良を起こしやすいです。与える際は、食べやすく消化しやすいよう細かくしてあげるといいでしょう。

ささみの茹で汁を与えるのもオススメ

ワンちゃんの食欲が落ちたり、胃腸が弱っていたりしているときは、茹で汁をフードにかけてふやかしてあげるとささみの風味も感じられ、食べやすくなります。反対に、食欲旺盛な子には、ささみをそのまま与えすぎるとカロリーオーバーの原因となってしまうので、茹で汁だけかけて風味を楽しんでもらうのもオススメです。茹で汁は製氷皿などに入れて冷凍することで、ストックもできて便利です。与えたいタイミングで解凍してあげてください。

ささみのおすすめレシピ その1:手作りささみジャーキー

ここでは、手作りささみジャーキーの作り方を説明します。ささみをスライスして焼き上げるだけの手作りささみジャーキーは、簡単なおやつにぴったりです。
ポイントはできるだけ薄くスライスすること。無添加ジャーキーは冷蔵庫に入れて保管し、数日から1週間程度で消費するようにしましょう。

<手順>
1. ささみを5mmから1cmくらいの厚さにスライスする

2. 必要に応じて麺棒などでさらに薄く伸ばす

3. クッキングシートの上にスライスしたささみをのせ、180℃のオーブンで15~20分程度、あるいは電子レンジ(500W・600W)で4分程加熱する

4. ささみを冷まし、適当な大きさに割ったら完成

ペティオのオススメのささみおやつはこちら

  • 素材そのまま 完全無添加 ササミ細切りハード
    良質たん白質豊富な鶏ササミだけを使用した食品添加物完全無添加のおやつ。
    じっくり乾燥させ旨味を凝縮させることで、素材本来のおいしさを活かしました。
  • 素材そのまま 完全無添加 ササミスライス
    良質たん白質豊富な鶏ササミだけを使用した食品添加物完全無添加のおやつ。
    じっくり乾燥させ旨味を凝縮。サクッと割りやすいスライスタイプ。
  • 素材そのまま 完全無添加 ササミ パリッと 極薄チップス
    パリっと食感が楽しい極薄仕上げのおやつ。
    良質たん白質豊富な鶏ササミを100%使用し、食品添加物完全無添加。
    そのままあげるのはもちろん、好みの大きさに割ってあげるのもオススメ。

ささみのおすすめレシピ その2:カンタン煮るだけささみスープ

続いて、ワンちゃん用のささみスープの作り方を説明します。
ささみのスープはそのままでも、フードにかけてもOK。一緒に野菜と煮込んでも旨味が増します。季節ごとに野菜を変えるのも、さまざまな栄養がとれて良いでしょう。

<手順>
1. 鍋いっぱいに水を入れ、中火でささみを茹でる

2. ささみが白っぽくなりやわらかく茹で上がったら鍋から取り出す

3. ワンちゃんが食べやすいようささみを細かく裂く

4. 野菜などささみ以外の具材も一緒に入れたい場合は細かく刻み、鍋に残ったスープに野菜を入れて煮込む(野菜はキャベツ、白菜、さつまいも、じゃがいも、にんじん、大根、ブロッコリー、かぶなど、ワンちゃんが食べても大丈夫な物を選ぶ)

5. 細かくしたささみをスープに戻し、ひと煮立ちしたら完成

アレンジレシピにもピッタリ!オススメのささみおやつはこちら

  • デリカテッセン 蒸しササミ
    ササミをじっくり蒸して風味を閉じ込めたおやつ。
    温めると香りが立ってやわらかくなるので、よりおいしい!
    そのままあげるのはもちろん、ほぐしてトッピングにもオススメ。
  • 素材そのまま やわらか蒸しささみ 鶏だし味
    生後3ヶ月から食べられるやわらか蒸しササミ。
    鶏の旨味だしたっぷりで、ワンちゃんの食いつきバツグン!
    やわらかくほぐしやすいので、アレンジレシピやトッピングにもオススメ。

もも肉やむね肉を与えてもOK?

鶏のもも肉やむね肉、手羽先などのささみ以外の部位も、基本的にワンちゃんに食べさせてOKです。ただし、これらの部位もささみと同様に生で与えてはいけません。味つけもNGです。また、むね肉はささみのように脂肪分が少ないですが、もも肉は脂肪分が多くカロリーが高くなっています。与える際には、カロリーに気をつけましょう。

手羽先には骨がありますので、そのまま与えてしまうと骨がのどに刺さってしまうリスクがあります。必ず骨を取り除いて、肉だけの状態にしてから与えてください。

ペティオオススメのささみおやつ

  • 素材そのまま ササミ細切りソフト 140g
    良質たん白質豊富な鶏ササミの素材本来のおいしさに「旨味プラス製法」で、さらにおいしさを凝縮。小型犬やシニア犬にも食べやすいやわらか食感の細切りタイプ。
  • ササミ巻きガム
    ガムにササミを巻いた大人気のおやつ。乳酸菌入りのタイプやグレインフリーのタイプ、またシニア犬向けの商品など、さまざまなラインナップをご用意しています。

ささみは与える量や調理方法に注意すれば、愛犬の健康を促す良質な食材となる

ささみは良質なたんぱく質を摂取できたり、低カロリーで体重が気になる子でも安心して食べられたり、疲労回復につながったりとワンちゃんへのメリットも多い食材です。

与える際の注意点や栄養バランスに気を付けて、普段の食事にささみを取り入れることで、ワンちゃんとの暮らしをより豊かにしましょう。

よくある質問
ワンちゃんへ与えるささみに関するQ&A

ワンちゃんにささみを与えても大丈夫?
ささみは与え方や分量を正しく守れば、安心して与えられる食材であるといえます。たんぱく質は犬にとっても大切な栄養素のひとつです。低脂肪・低カロリーで高たんぱく、あっさりとやわらかく食べやすいささみは、犬の毎日の食事に取り入れることで必要な栄養素を補うことができる食材です。


ワンちゃんにささみを与えるメリットとは?
犬にささみを与えるメリットは、良質なたんぱく質を摂取でき、さらに低カロリーであるため体重が気になる子にも与えやすいです。さらに、筋肉回復に効果のあるアミノ酸や、エネルギー代謝を高めるビタミンB群、抗酸化作用を持つセレンと呼ばれるミネラルが多く含まれており、疲労回復効果や体を健康に保ったりする効果が期待できます。

 
ワンちゃんにささみを与えるときの注意点とは?
ささみは絶対に犬に生で与えないこと。生のまま与えてしまうと食中毒を起こし、下痢や嘔吐、腹痛などの症状を引き起こすリスクがあります。また、ささみはあくまでもおやつや補助食品です。栄養バランスが崩れてしまわないよう、主食のフードやほかの食品とのバランスをとり、適切な分量を与えてあげてください。